プラモデル離れは本当か? 今後の業界の動向を考えてみる

  • 2020.06.13
  • 2021.08.25
  • 小話
プラモデル離れは本当か? 今後の業界の動向を考えてみる

若干のブランクは有れど、子供の頃から今に至るまで続けているプラモデル作り。

自分の中では生活の一部として根付いている趣味ですが、地味な印象が有るのも事実かと思います。

そんなプラモデル作りについて、世間的にはどんな位置付けで、どんなイメージを持たれているのだろうか…。
また、今後はどうなって行くのだろうか…。

自分の肌感覚となりますが、考えをまとめてみたいと思います。

プラモデルは人気が有る or 無い?

そもそも人気が有るのか? と問われれば、「無いコトは無いケド、有るとも言えない」といったトコロでしょうか。

お世辞にも社交的とは言えない自分なので、共通の趣味を持つコミュニティーに参加することも無く、身の回りでプラモデルを作っている人はほとんど居ません。

例えば、他愛もない世間話の中で「最近なんかやってるの?」と訊かれれば、「~のプラモ作ってるかなぁ」と答えたとします。

頻繁に会う友人などの場合は除いて、こういった返答をすると「まだその趣味続けてたんだ」とか、「オレは小学生のとき以来作ってないなぁ」といった会話に繋がることがほとんどです。

そもそもモノ作り系の趣味を持ってる人ってあまり居ないイメージ。

自分の学生時代、部活で花形と言えばサッカー部やバスケ部、野球部といったスポーツ系の部活でしたが、一部の音楽系の部活を除く文科系の部活はあまり脚光を浴びない印象が強かったです。
だからと言って文科系の部活が無くなるワケでは無い。

例えるならそんな感じでしょうか?

プラモデル業界(市場)、今後はどうなる?

街中を歩いていると、小学生位の子供たちを見かけることがあります。

何をしているのかと目を向けてみると、携帯ゲーム機とにらめっこしている姿を多く目にします。

別にそういったゲーム機で遊ぶことにモノ申すつもりは一切無いです。

実際に自分もゲームは好きですし、子供の頃は親に止められても無視して熱中していました。

ただ、そういった光景を見て思うワケです。

「やっぱり手軽に楽しめる遊びは強いよな…」と。

手軽さは武器

遊びや趣味において、手軽に始められるというのはホントに強いと思います。

スマホゲームがこれだけ爆発的に増えたのも、面白いのは勿論、手軽に楽しめる、且つ無料で始められるというのが何より大きいのかと。

それに引き換えプラモデルは、少なからず道具を揃えたり、場所(作業環境)を整える必要が有るワケでして。
ましてや作ったコトが無い人からしたら、「なんか難しいイメージが有る」というのも食指が動かない要因の一つなのではないかと。

まぁ、そう思われても仕方ないです。

いくら最近のキットの出来が良くなって、昔のキットに比べて素組み(説明書どおり何も改造など施さずに組み立てること)でも美しく簡単に仕上げ易くなっていたとしても、もともと苦手意識を持っている人からしたらやってみようとは思わないですよね。

それにテレビなどで頻繁にCMが流れているワケでもないですし。

ホビーショーで感じたこと

数年前、静岡で開催されたホビーショーに行きました。
そのときに思ったのが、「凄い人の数だな」というコト。
正に大盛況。

会場も結構な広さで、とても活気に満ちていたのが素直な感想。

単純にヒトの多さダケを見たらプラモデル業界の衰退など思いも寄りません。

ただ、来場者の年齢層が高い。

おっさんばっか。
おっさんの洪水。
おっさんの叩き売り。

自分もその中の一人なんだケドね。

勿論、若年層(子供)や女性がゼロということはないのですが、見渡せど見渡せどおっさんばかりなのも印象的でした。

ゲームショーとかならもうちょっと若年層が多いのですケドね。

…で、何が言いたいか。

要は子供が居ない(少ない)ということ。

モノ作りに興味を示す子供が減っていると思わざるを得ない。

コレってかなり危機的な状況だと思うワケです。

少子高齢化が問題視される昨今、絶対的に子供の人口が減っているので仕方がないと言えばそれっきり。
だからと言って何もしない(出来ない)のももどかしい。

大袈裟なハナシ、この状況を放っておくとプラモデル業界が本格的にオワコン化する可能性が想像できて怖いです。

プラモデル人口を増やすには…オワコン化させないためには

どんなジャンル(特にホビー系)でもそうかもしれませんが、高めの年齢層しか居らず、若年層が居ないのはそのジャンルにとって先細りの一途を辿るコトになると思います。

「若者のクルマ離れ」なんて耳にしませんか?
それと似た感じかと。

ただ車業界と決定的に違うのは商品の価格だと思います。

モデルにも依り一概に言えませんが、決して子供に買えない金額ではないのがプラモデルです。

お小遣いでは無理でも、お年玉レベルなら買えたりとかね。

今年の始め、あるニュース番組で子供のお年玉の使い道を特集するコーナーを目にしました。

女の子は別にして、男の子のお年玉の使い道の上位を占めていたのがゲーム関連です。

「スマホゲームに課金する」
「新しいゲーム機、ソフトを買う」
といった感じで。

民放ニュース番組ですから、あまりに少数派の意見はカットされていると思いますが、それでもゲーム関連にお年玉を使う子供が多いのは紛れもない事実だと思います。

そこで考えました。
こんなご時世、少しでも若年層(子供達)にプラモデル(工作)に興味を持って貰うにはどうすれば良いか?

分からん。

元も子もない言い方ですが、自分のような素人にプラモデル人口を増やす明確な案など有るはずも無いです。

そもそもメーカーさんや販売店さんなど、様々な対策を打たれていると思います。
それでも若年層の取り込みはまだまだ余地が有ると思わざるを得ません。

自分(個人)に出来ることはホントに無いのか?

無いことはないです。

プラモデルに限らず、趣味を続ける(始める)のに大切なコトの一つは「環境」だと思うワケです。

ココで言う環境とは単純に作業環境のコトではなく、自分の周りに楽しさを伝えてくれる人が居るか居ないかということ

コレ、かなり重要だと思います。

自分の趣味がプラモデル作りになったのも、間違いなく親父の影響が強いです。
極論、親父がプラモデルの存在を教えてくれなければ今の自分は無いと思います。

要は「こういった面白い世界が有るよ」と伝えていくこと。

草の根活動になりますが、これが一個人に出来る重要なコトだと思います。

その際に一つ注意するコトは、決して強く勧めないこと。

元々それなりに興味がある人に勧める場合は別にして、「ちょっと興味が有る」レベルの人に勧める場合は軽めに勧めた方が良いです。

批判を覚悟し、敢えて偏見丸出しで書きますが、

このアニメの★★★ちゃんとってもかわいいんだよぉあの複雑且つ繊細な原作のタッチをここまで忠実に再現出来るなんて作画スタッフの愛が感じられるよねそれとあのヌルヌルした動きこれも愛がないと表現できないよねネ申かよストーリーも勿論涙腺崩壊間違いなしだし▲▲▲のパクリなんて言う香具師もいるけど漏れに言わせれば分かってないとしかいえないねむしろパクったのは▲▲▲だしリリースの時系列見たら明らかでしょだからまだ見てないなんて人生95%損してるよ三次なんてゴミって思えるレヴェルだね○タヤでもレンタルしてるから絶対見るべき見たら感想よろぐひゅぐひゅwwwwwww

こんな感じで、汗だくのキモヲタがゼロ距離まで迫ってきたらどうします?
わざわざ書かなくても結果は分かりますよね。

なので、やってみるかどうかはあくまで御本人の自主性を尊重して差し上げた方が良いかと思います。

北風と太陽

まとめ。プラモデルはオワコンなのか?

プラモデルは決してオワコンではないと思います。

というのも、自分がキットを購入する際、ネットでの購入でなく某家電量販店を利用することが多いのですが、よくよく考えれば専門店でもない家電量販店でプラモデルの売り場が在るというコトは、それなりの需要が有る何よりの証拠だと思うからです。

ホントにオワコンなら、売れない商品など店頭には置かない筈です。

実際のところ売り場にお客さんも居ますしね。
(おっさんがほとんどですが)

そんな中、明るい兆しとしてたまに子供も見かけます。

何を買うか迷ってそうな感じだと、思わず声掛けたくなりますがグッと我慢です。
昨今通報されかねないので。

そんな光景を見ると、細々かもしれませんがプラモデル業界が無くなることはないのかと思います。

何より無くなってもらっては困りますし。
業界の存続と発展を切に願う限りです。

様々なコトやモノが多様化している現在、今後プラモデル業界が爆発的に盛り上がることは正直難しいカモしれないです。

ただ、モノ作りって楽しいのですよ。

バラバラだったキットが徐々にカタチを成していく。
完成形が実物として目の前に現れる。

この記事をここまで読んでくれた奇特な方は、少なからず物作りに興味がある方だと思いますが、もしもそうでない方でしたら是非やってみてください。

仮に「自分には合わない」と思うのはその後でも遅くは無いですから。

おしまい