今回はガンダムに登場するキャラクターの一つ、ボールを作ります。
素組みでも良いですが、それダケだと面白みに欠けるので、手を加えて楽しみたいと思います。
キットの紹介
ベースのキットはガチャで購入できる商品です。
一個¥400,-で購入できます。
自分が子供の頃のガチャはもっと単純なモノしかなかったのですが、最近のガチャの進化は凄いです。
ガチャでプラモデルが出てくる時代が来るなんて、子供の頃の自分には想像も出来ませんでした。
キットが出てきたときには思わず「おぉ」と小声が漏れました。
商品企画、開発をされた方、アイデアに脱帽です。
…と、まぁ感慨に耽る中年の感想はさておき筆を進めます。
《注意》
「ガチャ」は株式会社タカラトミーアーツの商標、「ガシャ」は株式会社バンダイの商標です。
ここで紹介するのはバンダイ製品なので「ガシャ」と呼びたいところですが、最近はスマホゲームなどでも「ガチャ」と呼ばれていることが多いため、敢えて「ガチャ」と書きます。
ご了承ください。
下処理
ガチャのキットということもあり、パーツ点数も多くありません。
組み立て易いのは良いことですが、このまま組むとオモチャ感が否めないので少々手を加えます。
といっても大々的に手を加えず、簡単に行います。
というワケで先ずは下処理から。
アーム部
中抜けしている為、此処をプラ板やパテで埋めて完全乾燥したらヤスリなどで形を整えます。
注意点として、パテにも依りますが乾燥すると「ヒケ(引け)」と呼ばれる現象が起き、若干へこみます。
そのため、あらかじめ多めにパテを盛っておくか、ヒケてから再度盛りなおす、もしくはエポキシパテといった乾燥後にヒケの少ないパテを使います。
ヒケを嫌うなら、プラ板などで蓋をしてしまうのもアリ。
今回は埋める箇所が深いので、基本はプラ板、プラ板で埋め切れなかった細かい箇所をパテで埋めます。
バーニア部(背面)
次に背面のバーニア部分。
キットのままだと少々ショボいので作り直します。
ココにバーニアを新設するため、加工を加えた後に 別売りのボールジョイントの「受け」を付けます。
この時点での写真撮るの忘れたので、塗装後の写真を後半で載せます。
ソーリー
上部のキャノン部
ここも穴を埋め、少々加工を加えます。
銃身も延長。
20mmプラ棒の切れ端があったので銃身先端にくっつけました。
多少は迫力が増したでしょうか。
が、ここで少々問題発生。
銃身の外径を測ったら6.5mm位だったのに対し、延長に使ったモノは6.0mm。
僅か0.5mmとはいえ案外目立つ…。
まぁ、こういった意匠のモノも有ると勝手に解釈して良しとします。
勿論つなぎ目は消した。
本体部
ココは少々気合いを入れます。
上記、ヤルか止めるか最後まで悩みましたが、キットのままだとどうしても寂しい感じが拭えなかったのでヤルことにしました。
穴を空けるコト自体はさして苦労は無いのですが、「受け」を作るのがホントに面倒くさい。
プラ板を切り出し、張り合わせ、削って盛って、トライ&エラーの繰り返し。それを4つ。
文章にすると一瞬ですが、もうやりたくのが本音。
「受け」はつや消しブラックで塗装。乾燥後、マスキングしておきます。
(理由は最後までお読み頂けると分かりますのでココでは割愛)
後は目玉。
ここは取り外し可能なので、#1000のペーパーで軽く整え、クリヤー吹いて研ぎ出し。
ココもその後マスキング。
※ 文章で説明するのは難しいので、下の画像をご確認ください。
それと、本体の前面と背面を付ける際は多めに接着剤を使用します。
敢えて接着剤をはみ出す位使うことで、僅かな隙間を埋めてあげるコトが出来ます。
ケチってはいけない
塗装
下処理の次は塗装です。
簡単に順序を記すと、
- サーフェイサー
- 塗装(色塗り)
- デカール貼り
- クリヤーコート
- 仕上げ
となります。
サーフェイサーを吹く
綺麗に発色させることと、細かい傷を消すこと、それと気付かないキズを発見する為にサーフェイサーを吹きます。
もしもこのような傷(とか凹み)があったら都度パテなどで修正します。
その後は再度サーフェイサー処理。
こういった修正必要箇所を可視化するためにもサーフェイサーは重要です。
また、このスプレーに限らず一気には吹きません。
以前にミニ四駆のポリカボディを塗装しましたが、それと同じように数回に渡って軽く吹きます。
よろしければこちらも併せてご覧ください。
塗装
サーフェイサーを塗装後、下地の一環としてシルバーを塗装。
その後メインカラーの塗装へ移行。
今回のメインカラーはゴールドです。
ちなみに何故ゴールドか。
実は先日、茨城県つくば市に在るJAXA 筑波宇宙センターに行きました。
基本無料で見学できる施設で多くの興味深い展示物が有り、その中の一つに金色のアルミ箔(の様なモノ)を纏った人工衛星がありました。
この金色のシート、宇宙空間における太陽の熱などから機体を守るための耐熱シートで、薄手でありながらかなりの高温から機体を守れるそうな。
技術の進歩は偉大です。
今回のボールも、原作での活躍舞台が宇宙空間なのでコレを参考にしました。
この形状で金色だと、まるで「○○○○」。
というワケでゴールドに塗装。
次にMr.カラーのクリアーオレンジを吹きます。
真っ金々でもそれはそれで悪くはないのですが、ギラギラしている感じが否めません。
クリアーオレンジを吹くとそれが解消でき、簡易的なゴールドメッキ調を表現できます。
クリアーオレンジでなく、クリアーイエローだともう少し明るい雰囲気になります。
まぁお好みで。
それとメリハリを付けるため、茶色でスミ入れします。
(スミ入れとは、刻まれた筋に薄めに希釈した塗料を流し込んであげること。こうするとキットにメリハリを持たせるコトが出来る)
スミ入れはエナメル系の塗料を使用。
(ラッカー系のクリアーオレンジを塗装したので、それと違うエナメル系を使わないと、折角綺麗に塗装した塗料が溶けてしまう可能性がある)
まさに「○○○マ」。
一部を除き、他のパーツもこれと同様に塗装します。
デカール貼り
このキットにデカールは付属しておりません。
なので好きなデカールを貼ります。
別キット用の余ったスライドマーク(水転式デカール)が幾つかあったので、適当なモノをチョイス。
ちなみに何故「2」としたか。
せっかく「○○○マ」っぽい雰囲気なので、1つより2つ有った方が景気が良いかと。
1つでも事は足りるんですケドね。
クリヤーコート
スライドマークを全て貼り終えたらクリヤーを吹きます。
今回はデカールの上から研ぎ出したいので、念のため少々厚めに3~4回吹きます。
研ぎ出しのやり方は長くなるので下記にまとめました。
「研ぎ出しって何?」そんな方はご覧ください。
組み立て
各パーツを組み合わせて完成です。
ちょっと手を加えた(改造した)箇所も併せて紹介します。
バーニア部(背面)
手頃なバーニア(ジャンクパーツ)が有ったので、穴空け加工。
ソコにボールジョイント(♂)を差し込む。
ボールジョイント(♀)は画像の様に瞬接でしっかりと付けて、本体の背中のバーニアを可動式にしてみた。
※塗装後の画像ですいません。
上部のキャノン部
ココは針金を曲げて新設。
使ったのはコチラ↓
かなり以前、何かに使えるかなと思って何の気無しに購入したモノ。
正直言って買ったものの、使う日が来るとは思わなかった…。
こういったモノ、収納出来るスペースがあるなら、取り敢えず買い置きしておくのも悪くないですね。
こういった場面でふと使いたくなるモノですから。
まぁ、無ければクリップ等の針金でも代用は利くカモ。
本体上部
先にも書いたとおり、面倒だった箇所。
全ての塗装を終え、マスキングテープを剥がし、穴空け加工。
ソコにバーニアを新設。
完全に自己マンですが、やって良かった。
アーム部
ココもバーニアを新設するため、穴開け加工。
既存のアームを取り除き、100均で購入した磁石を両面テープで新設。
ココに同じく100均のクリップ(スチール製)を付けると色々と楽しめる予感。
完成
組み終えたのがコチラ。
余り物ですが、風をイメージさせるデカールを散りばめたのもお気に入りポイント。
そこまで大々的な改造は行わず、塗装も敢えてエアブラシなど使わずに作ってみました。
いかがでしょうか。
改造なり塗装なり、もっと細かに手を加えることも出来ますが、コレを作ったときの気分はお手軽に完成させたい気持ちが強かったのでコレで良しとします。
(若干強がりも含まれているのはナイショ)
画像のとおり、今回は「手」をクリップに換えてみました。
こうすればチョットしたメモスタンドになります。
お手軽とは言え、丹精込めて作ったモノなら、ガラスケースにでも飾っておくのが一般的カモしれませんが、そればかりだとチョット面白くない。
丹精込めて作ったモノだからこそ、普段使い出来る道具とするのもアリだと思うワケです。
こういった使い方、ちょっと面白いと思いませんか?
まとめ
完成した姿を見て改めて思ったのが、自分は主役級のキャラクターよりもその脇を固めるキャラクターの方が好きというコト。
主役のガンダムやらそれに準じた敵キャラクター、そこを中心に物語が進行される為、当然それらのキャラクターが脚光を浴びるコトになる。
脚光を浴びるというコトは、劇中でそれらのキャラを魅力的に見せる場面も必然的に多くなるというコト。
カッコ良くて(良く見えて)不思議はない。
ただ、主役級キャラ自体の魅力も勿論有りますが、それと同時に多くの脇役の上に成り立ったカッコ良さでもあると思うワケです。
劇中でスポットが当たらない一般兵やモビルスーツ、描かれることの無い彼らの活躍が有ると思うと、脇役(一般兵)にも浪漫を感じずにはいられません。
色々と書き連ねましたが、要は脇役のシブいキャラが好きだってことです。
それと、冒頭でも書きましたがこのキットは一個¥400,-。
完成までの期間は概ね2週間と少々。(実際の作業日数は2週間弱)
勿論材料費や道具代も多分に掛かってはおりますが、それでもこの価格でこれだけの時間を楽しめるのは素直にコスパが良いと思います。
ちょっとお外に遊びに行ったら ¥400,- じゃ済みませんよ。
試しに一つ買ってみたら、全種揃えたくなるのが困りもの
勤め先での昇給の兆しも無い昨今、我ながら(コスパの)良い趣味を持っていて良かったと思います。
おしまい。
…
…え?
「○○○マ」が何か気になるって?
「クスダマ(くす玉)」ですが何か?
全国のチビっ子諸君、残念でした。