研ぎ出しって何? ソレ美味しいの?
そんなアナタの為に、やり方をまとめます。
プラモデル作りは勿論、工作等に少しでも興味が有れば、このやり方を知っておいて絶対に損は無いです。
研ぎ出しとは
簡単にいうと、表面をツルツルのピカピカに磨き上げること。
「鏡面仕上げ」と言ったりします。
主にカーモデル等でこのテクニックが使われることが多いです。
モーターショーや車のショールームなどで光り輝いている車を見たことありませんか?
ソレを表現したいときに「研ぎ出し」を施します。
研ぎ出しのやり方
例として、下記の様に塗装(スプレーもしくはエアブラシを使用)を行ったとします。
「クリアー層」に注目してください。
塗装後のクリアー層を拡大すると、上のイラストの様に凹凸が生まれます。
この状態で蛍光灯などにかざすと、光(蛍光管の形)が歪んで見えます。
疲れ目の疑いが有れば、目薬を差してからご確認を。
この状態を平らに均す(ならす)ことで美しい光沢が生まれます。
手順1 紙やすりで研磨
表面の状態にも依りますが、概ね#1000前後からシコシコし始めます。
言わずもがなですが、塗料が完全に乾燥した後に行います。
乾燥の目安は、鼻を近付けて塗料の臭いがしなければ多分大丈夫
このときに絶対にやってはいけないのが、力を加え過ぎないこと。
力を入れ過ぎるとせっかく塗装したクリアー層を削り取り、着色した層まで削ってしまいます。
そんな辛酸を舐めない為に、文字通り撫でるように軽くペーパーを当てていきます。
「急がば回れ」で慎重に。
粉っぽくなり、やる前より明らかに曇っているケド今は気にしないでOK。
「万遍なく曇る状態」にすることが大切。
同様の作業を#1000~#1500位まで、#200飛ばし位で行います。
徹底的に仕上げたいなら更にペーパーの番数を狭めればOK
また、ペーパーで削っていく際、どんなに優しく撫でるように削ってもクリアー層が無くなってしまう(着色した塗装層まで到達してしまう)のであればクリアー層が薄い証拠。
更に厚めのクリアーが必要です。
手順2 コンパウンドで研磨
この辺りからピカピカ具合が一気に加速します。
自分のお決まりのパターンが、
#2,000、#3,000、#8,000、#15,000のコンパウンドを順に使用。
なお、上記、モデラーズのコンパウンド(黄色のチューブのモノ)は現在販売されておりません。
現状入手出来る類似品だと、フィニッシャーズのコンパウンド(ファイン)が近いと思います。
テキトーな布に少量付けてシコシコと磨きます。
使用したのは自分の穿き古したパンツです。
生地が薄れる位お世話になり、絶妙な柔らかさ(且つ穿き心地)になった逸品でしたが、先日屈んだときに裂けてしまいました。
合掌。
拘るなら、メガネ拭き等の柔らかい布を使用すると、一層綺麗に仕上がります。
…で、#15000まで磨いたところ
研ぎ出し前に比べ、光の反射がクッキリしているのがお分かりでしょうか?
写真が下手で上手く伝わりませんが、実物はもっと艶やかです。
毎度上手く撮れません…申し訳ない…。
応用編
色を塗装した後に水転写式デカールなどを貼り、クリアー塗装するコトもありますが、そういった場合でも研ぎ出しは可能です。
上の図の様に、デカールの箇所がデカールの厚みによってクリアー層が盛り上がります。
その箇所を上述した紙やすりとコンパウンドを用いて平らにするイメージ。
デカールをクリアー層で覆ってあげます。
こんな感じにデカールをクリアーで覆ってあげます。
まとめ
簡単ですが、自分の経験を踏まえて紹介してみました。
慣れない内は力加減など分からないカモしれませんが、数をこなしていくとコツがつかめます。
手間は掛かりますが、決して難しくはないので是非お試しを。
それと、この記事でのモデル(ガンダムのボール)の塗装等を含めた完成形は下記の別記事にまとめています。
よろしければご覧ください。
ネタとして、爪も研ぎ出してみました。
ご興味があればコチラもどうぞ。
それではまた。