プラモデルを作っているとほぼ必ずお目にかかるランナー。
コレ、どうしてますか?
特別な理由が無ければ捨てますよね?
自分も基本的には捨てます。
ただ、貧乏性の自分は「何かに使えるんじゃないだろうか…」と思考がよぎり、捨てるのに少々抵抗が有るのも事実。
今回はそのようなランナー(それとジャンクパーツ)に新たな命を吹き込んでみます。
なお、今回紹介する作業工程は動画にも纏めております。
文章ダケだと伝わり難いカモしれませんので、併せてご覧ください。
先ずはイメージ模型を作る
今回は「バギータイプのフレーム剥き出し、ミニ四駆用オリジナルボディ」を作ります。
朧気(おぼろげ)にでも脳内イメージが出来上がったら簡単な設計図を作り、プラ棒で骨格を組み立てます。
コレに使ったプラ棒、何かに使えると思い十数年以上も前に購入したモノ。
でも結局使わずに月日が流れ、劣化させてしまった可哀そうな材料。
購入当時の強度は大幅に落ちていますが、こういった使い方には必要十分。
使う機会が出来て良かった・・・
完成イメージをより盤石にするため、更に作り込みたいところですが、正直ちょっと面倒になってきたのでこの辺でお終い。
ボディ作成
作ったイメージ模型を見つめながらランナーと睨めっこ。
使えそうな部位を見極めて切り出し、ヤスリやカッターナイフ等で整形を行い、組み立てます。
結合方法
観賞用であるなら問題ないのですが、今回作っているのは走らせるコトも想定したモデル。
どれだけ強力な接着剤を使っても、それダケだと一回のクラッシュで壊れる可能性があります。
せっかく作っても直ぐに壊れたんじゃやってられん・・・
なので、強度を増す為に接着剤の他に「針金」も使用。
※ビスで固定出来ればベストですが、近所のホームセンターに丁度良いサイズの精密ビスが無かったので、今回は「針金」で代用。
コレを広げてランナーに埋め込みます。
埋め込む為には当然ながら穴開け加工が必要。
1mmのピンバイスで穴開け後、針金を通して瞬間接着剤で固定。
ちなみに自分が使用している接着剤はコチラ。
コレだけでも十分な接着効果が得られ、一般的なプラモデル用のモノに比べれば乾燥時間も短いですが、更に乾燥時間を短縮させる方法があります。
それがコチラのアルテコスプレー。
接着箇所にコレをシュッと一吹きすると、あっという間にカチカチに固まります。
加えて肉盛り効果も有り。
せっかちな自分には必要不可欠な品。
ご存じ無ければ是非使ってみてください。
ホントに期待を裏切りません。
少々話題が逸れました。
ハナシを元に戻しまして、基本的に全ての接着箇所をこの結合方法で仕上げます。
今回の場合、もう少し径の小さいピンバイスでの加工が望ましいのですが、手持ちが無かったので1mmサイズで妥協。
伝え忘れましたが、接着面は丸棒ヤスリで凹み加工を施しています。
この加工をしないと接着が困難、且つ何より見た目が悪いです。
何処から作り始めるか
今回は、
- ボディ後方(シャシーとボディの接している箇所)
- ボディ前方(シャシーとボディの接している箇所)
- ボディ中心部(「2.」を土台に作成)
- 「1.」と「3.」を結合
の順で作ります。
最初に「ボディ後方」から作る理由は、「ボディとシャシーが固定されている(動かない)個所を作りたいから」に尽きます。
ここを起点に肉付けするイメージ・・・と言えば分かりやすいでしょうか?
オリジナルボディを作る際、緻密な設計図を作る力量が有れば別ですが、現状の自分にそんな力はありません。
なので、残った制作手段は現物合わせのトライ&エラーとなります。
ボディ後方の作成
色々と試行錯誤しましたが、土台にはこういった箇所を使うのが良いと結論付けました。
肉付けした姿
ボディ前方と中心部の作成
同じ(似たような?)方法でボディ前方も作成。
ココをベースに、この時点で出来る範囲で肉付け(骨付け?)していきます。
ボディ後方(1、)とボディ中心部(3、)の結合
ココが一番の難所。
結合に使う部品(部位)の整形が文字通りのトライ&エラー。
何度か試し自分の中での及第点に辿り着いたら、ヤスリ掛けなどを行い形成。
…で、結合したのがコチラ。
シャシーとしっかり装着可能か、ここで確認。
問題無ければ他の部位も結合。
上の画像の一箇所さえしっかりとキメてしまえば、残りの結合部はそんなに大変ではない。
実にタフな戦いであった。
そして、更に肉付けを行う。
余裕が有れば、太いランナーと細いランナーを適材適所で使い分けるのが良いです。
全て同じ太さだと、少々野暮ったいイメージが付き纏ってしまいます。
コレでもランナーを使い分けたつもりですが、もっとメリハリを付けられれば良かったと後悔…。
この経験は次に活かします
この後は塗装となりますが、ソレは後程紹介。
ドライバー(搭乗者)作成
作成といっても、「ミニ四駆ピッグ」と「ミニ四駆オオカミ(VSシャーシ)」に付属されているドライバーを一部改造して流用。
※「ピッグ」は無改造
オオカミが握っているハンドルを削り取り、手元を穴空け加工。
ソレと、小物のナイフとフォーク。
コレをバッテリーキャッチャーに接着。
※画像は後半に在ります。
旗作り
無くても良いのですが、有った方が好みなので作ります。
拘りが有れば別ですが、そこまで旗の素材選びに熱意は無いので手頃な布を用意。
今回はピンク色。
旗は目立ってナンボ。
コレでヨシ。
適当に形を整え、ポールに付けて完成。
ヘッドライト、サイドミラーの作成
こういった小物がリアリティを増す(と信じて)ので頑張って作成。
先ずはヘッドライト。
使うのはコチラ。
ボディ塗装、デカール貼り
楽しい楽しい塗装のお時間。
何色にしましょうか?
自分色に染めましょう。
ということで、今回のボディのイメージカラーは蛍光グリーン。
塗装(デカール貼り含む)の順番は下記で実施。
①グレーサーフェイサー
②ホワイトサーフェイサー
③カラー塗料
④デカール貼り
⑤コーティング
①グレーサーフェイサー塗装
先ずは軽く吹きます。
コレを「捨てサフ」なんて言う人も居ります。
すると凸凹とした表面処理が甘かった箇所が浮き彫りになる場合があります。
その場合はこの時点で整形。
整形後にもう一度吹き、綺麗に表面処理が行われているかを確認。
吹く → 確認 → 整形 → 吹く ・・・を繰り返して下地を整えます。
「整形が必要な箇所なんて出てこなかった」という場合は、この工程の必要は無しです。
御自身の表面処理能力に酔いしれてください。
②ホワイトサーフェイサー塗装
下地がグレーの状態で緑を塗装しても綺麗に発色させるのは困難。
今回のボディ色は蛍光グリーンとするため、きちんと発色させる為に白く塗装。
※ホワイトサーフェイサーでなく、白の塗料でもOK
③カラー塗装
今回のイメージカラーの蛍光グリーン。
エアブラシでシュッシュ。
④デカール貼り
いわゆる「スライドマーク(水転写式デカール)」と呼ばれるモノを使用。
貼り方が分からなければ、本ブログ冒頭の動画リンクをご参照ください。
こんな感じで思いのままにペタペタ。
⑤コーティング
デカールを貼り終えたらクリアースプレーでコーティング。
今回の使用量は概ね一缶弱。
※勿論4~5回に渡って塗り分けてます。
今回は行いませんが、研ぎ出しを行いたい場合はデカールを保護するために、画像のスプレー缶を使い切る位に吹きます。
「研ぎ出し」とは何ぞや? という方は下記をご覧ください。
ホイール、ヘッドライト、サイドミラー塗装
ココはメッキ調のシルバーで塗装。
使用塗料はコチラ。
コチラの塗料、予めエアブラシで吹くのに最適な粘度で瓶詰めされている便利な塗料。(逆に筆塗りには向いていないカモ…)
黒で塗装後、コンパウンドでツルツルにしてからエアブラシでシュッシュ。
完全乾燥後、必要箇所に取付け。
完成
お披露目です。
オリジナルボディ作成という慣れない作業の割には、マズマズの出来だと自負しております。
ボディといっても実際は骨組みですがね
ちなみに、浜辺でカッコイイ走行動画を撮ろうと試みたのですが、まともに走りませんでした…。
スタックに次ぐスタックの連続。
ちょっと走っても直ぐにスタック…。
加えてギヤボックスに砂が混入し、そもそも走行困難になります。
「TYPE1シャーシ」の密閉型ギアボックスなら砂の混入は防げるカモ…。
専用オンボードコースのありがたさが身に染みた瞬間でした。
まとめ
オリジナルボディの作成というと、敷居が高いと感じるカモしれません。
しかし、今回の様なモノであれば(技術的に)出来なくはないと思いますし、何より既製品のキットを組み立てるコトとは違う楽しみが味わえます。
加えて達成感も。
今回はミニ四駆をネタにしましたが、どんなジャンルでも良いので、やったコトがなければ自分だけのオリジナル作品を作ってみてはいかがでしょうか。
きっと新たな楽しみを開拓できるかと思います。