大層なタイトルを付けてしまいましたが、自分は至って真面目に書いております。
こういった既製品のスライドデカール(もしくは自作のスライドデカール)、綺麗ですよね。
コレをポリカボディに活用できたら嬉しくありませんか?
今回はスライドデカール(水転写デカール)をポリカボディの裏から貼り、カッコ良く美しいボディの作り方を紹介します。
この方法、ググってもあまり出てこなかったので知らないヒトが多いのカモ…。
以前、似た方法で「紙に両面テープを貼って作るオリジナルデカール」を使って仕上げる方法を紹介しました。
※上記リンク、ポリカボディの塗装を行ったことがない方にも参考になる内容となっております。
コレが思いの外に好評だったので、今回は似て非なる方法を御紹介します。
《注意1》
水に浸してから貼るデカールについて、幾つかの呼び方があります。
「スライドデカール」
「スライドマーク」
「水転写デカール」
「水貼りデカール」
などなど…。
この記事では「スライドデカール」に統一させて頂きます。
予めご了承ください。
《注意2》
本記事のタイトルで、「レース用ボディ」と謳っておりますが、「軽量なポリカボディを用いる」といった意味合いです。
レースの勝率を少しでも上げたい、周回タイムを少しでも削りたい、といったガチ勢の方に向けた記事ではありません。
予めご了承ください。
必要な材料
下記です。
1、お好みのスライドデカール
2、デカールのり
3、お好みのポリカボディ
お好みのスライドデカール
プラモデルのキットに同梱されている様な既製品は勿論、自作のスライドデカールでもOK。
自作スライドデカールの作り方はコチラをご参照ください。
(チョットした裏技も載せております)
今回はクリアータイプの自作スライドデカールを使用して仕上げていきます。
デカールのり
「デカールのり」はコチラのタミヤ製品を使用。
凹凸や曲面の多い箇所に貼るなら軟化剤入りのモノが良いカモしれません。
上記、勿論原液のままで使えますが、大きめのデカールを裏貼りする際はほんの少し水で希釈すると良いカモしれません。
理由は、デカールを貼った後の位置の微調整が行いやすいと感じたから。
原液だと良くも悪くも「粘り気」が強いです。
まぁ、色々と試してください。
また、木工用ボンドでも代用可能。
木工用ボンドの場合は原液のままではなく、水で希釈するのがオススメ。
希釈の割合に決まりはないので勿論「お好み」ですが、自分の目安はちょっとトロみ掛かった「水溶き片栗粉」位。
ご参考まで…。
ただし、「デカールのり」に比べると貼った後のデカールの周辺が少しダケ乳白色に曇ります。
塗装してしまえばほとんど気にならないレベルですが、気になるなら透明度の高い「デカールのり」をオススメします。
お好みのポリカボディ
コレは説明不要ですね…。
今回は自分の大好きなフェスタジョーヌを使います。
慣れない内は、なるべく凹凸の少ないポリカボディがお勧め。
実車系だと「ライキリ」などでしょうか。
スライドデカール(主に既製品)をポリカボディの裏から貼る方法
一言で言ってしまえば、ポリカボディの貼りたい箇所に糊付けし、そこにスライドデカールの「印刷面」を貼り付けるダケです。
先に書いたとおり、今回は自作デカール(クリアータイプ)を使用します。
ポリカボディ用として自作するのであれば、予め左右反転させたデザインのモノを使用したいのですが、今回は既製品のデカールに見立てて紹介したい為、敢えて左右反転させていないモノで実践します。
それでは手順を紹介します。
先ずは貼りたいデカールを切り出し、
スライドデカールを水に浸して台紙から剥離。
「デカールのり」をヌリヌリ。
糊付けしたポリカボディ(裏)にスライドデカールの「印刷されている面」を貼り付ける。
ティッシュや綿棒などを使い、余分な水分やはみ出した糊を取り除く。
何色を使用するかにも依りますが、塗装するとある程度の汚れは目立たなくなります。
ちなみに自分は毛羽立ちの少ない綿棒や「キムワイプ」を使用しています。
ひとしきり貼り終えたトコロ。
この後は、デカールの乾燥を待ってから塗装です。
塗装
ポリカボディにはそれ用の専用塗料(スプレー)があります。
※専用の塗料でないと上手く塗料が定着しません。
一般的なモノの一つにタミヤから発売されているスプレーがあり、ソレを使うのが一般的且つ失敗も少ないです。
※型番は「PS -(の後に番号)」
コレで塗装する際のコツはコチラを御参照ください。
ですが、ラインナップされている専用塗料で理想どおり、もしくはそれに近い色が無かった場合はどうするか?
一言で言えばプライマーを利用するのですが、ココで書くと長くなるので詳細は別記事にまとめました。
併せてご覧ください。
※今回はLINK先のこの方法で塗装します
取り急ぎ、LINK先の方法で塗装したところです。
この後は窓のマスキングを剥がし、窓へのデカール貼りや塗装を行います。
完成
塗装完了後、ボディ表面を覆っている保護フィルムを剥がします。
失敗した箇所・・・
恥ずかしいので出来れば紹介したくはなかったのですが、自分への戒めと、コレを試してみようとしているアナタに自分と同じ轍を踏んで欲しくないといった願いを込めて載せます。
感の良いアナタならお気付きカモしれませんが、スミ入れマーカーで描いた線がボディ塗装によって滲んでしまいました・・・。
今回のボディ色、調合したオリジナルカラーの為、塗料に薄め液(溶剤)を混ぜた上でエアブラシ塗装を行いました。
その薄め液が多かったせいか、マーカーで描いた線を侵食してしまったのかと・・・。
それとラッカー系の塗料で塗装したのが良くなかったカモ・・・
原因は分かった(つもり)ので、次からは二度と同じ失敗を繰り返さないように対応します・・・。
まとめ
本記事内のLINK先を含め、やり方を出来る限り詳細に書いたつもりですが、どうしても伝わり難い部分があるカモしれません…。
「ホワイトデカールはどういったときに使えば良いの?」
「クリアーデカールはどういったときが有効なの?」
「ボディの色は何色だったら良いの?」
「っていうか、結局よく分からねぇ…」
などなど…
なので少しでも参考になれば嬉しいと思い、簡易的ですがフローにまとめました…。
言い訳がましいですが、「自分だったらこうする」といった内容です。
(「伝える」って難しい…)
それと、今回の製作動画も作ってみましたので御興味があれば併せてご覧ください。
イメージが沸きやすいと思います。
↑チャンネル登録
また、ポリカボディにスライドデカールを使用するメリット・デメリットを纏めると…
【メリット】
・デカールが乾燥により定着するまでの間、貼り付けたい位置出しの調整が可能
・デカールの厚みが薄い
・何より美しい
【デメリット】
・自作デカール(クリアータイプ)を使用する場合、印刷時に使用する色を考慮する必要がある
※ホワイトデカールを使用する場合はこの限りではない
・ある程度の技術(慣れ)が必要
・手間が掛かる
・お金が掛かる
少々小難しい内容となりましたが、一度コツを掴んでしまえば十分に実践可能です。
それと、今回紹介した方法を初めて行う場合、自分の理想像とかけ離れたモノが生まれるカモしれません。
それでもどうか気にしないでください。
自分もこの方法を初めて試したとき、とてもお見せできる代物ではありませんでした。
(デザインのセンス云々は別にして…)
それでもめげずに試行錯誤を繰り返し、なんとか紹介できるレベルになりました。
仮に自分の望むレベルにならなくても、次に繋げる「糧」には必ずなってくれます。
自分はこういった方法の積み重ねでオリジナリティ溢れるカッコ良いマシンが生まれると思っています。
少なくとも見た目では「吹かし」を利かせるコトに一役買ってくれます。
カッコイイは正義。
またまた。